Hikosachi 開発チームです。
2026年10月も、WordPress の周辺では重大な脆弱性の公表が続きました。
9月に続く「不正ファイルアップロード」に加え、配布パッケージそのものが改ざんされるサプライチェーン型の事件や、PHP 本体の脆弱性もありました。
日々のニュースまとめでお伝えした内容を振り返ります。
結論から言うと、やるべきことは「WordPress 本体・プラグイン・PHP を最新にし、該当するプラグインを使っている場合は被害の痕跡も確認する」ことです。
10月に注目された主な脆弱性
| 対象 | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| WordPress 本体 | 7.1.3(10月6日):コメント機能の XSS・非公開記事のコメントの漏えいなど 7 件の修正 | 7.1.3(または利用中の系列の修正版)へ更新 |
| Bricksforge | CVE-2026-85097:未認証の任意ファイルアップロード。10月7日から実際の悪用 | 3.1.8.10 以降へ更新し、uploads の PHP を確認 |
| Extensions For CF7 | CVE-2026-94589:未認証の任意ファイルアップロード(CVSS 9.8) | 3.4.6 以降へ更新 |
| Anton Extensions | CVE-2026-104028:未認証の任意ファイルアップロード(CVSS 9.8) | 執筆時点で修正版の公表なし。使っている場合は停止を検討 |
| Advanced IP Blocker | CVE-2026-104732:二段階認証のすり抜け(CVSS 9.8) | 8.13.14 以降へ更新 |
| User Profile Builder | CVE-2026-15826:管理者としてログインできてしまう認証バイパス(CVSS 9.8) | 3.16.5 以降へ更新 |
| Rank Math SEO PRO | CVE-2026-111862:有料版 3.0.123 の配布パッケージが一時的に改ざんされていた | 該当すれば侵害を前提に対応(更新だけでは不十分) |
| PHP 本体 | CVE-2026-109618 / 109619(通称 PHP2Shell、CVSS v4.0 9.2) | PHP 8.5.12 / 8.4.27 / 8.3.36 / 8.2.35 以降 |
傾向1:不正ファイルアップロードが続いている
9月の The Events Calendar・Elementor Pro などに続き、10月も Bricksforge・Extensions For CF7・Anton Extensions で、ログインせずにファイルを置ける脆弱性が公表されました。
Bricksforge では、修正版の公開の翌日に 63 以上の IP アドレスからの攻撃が観測されています(10月12日・10月27日のニュースまとめ)。
仕組みと被害の確かめ方は、9月のまとめ(2026年9月の重大WordPress脆弱性まとめ)で解説しています。wp-content/uploads/ に見覚えのない PHP ファイルがないかの確認と、uploads での PHP 実行の禁止をおすすめします。
傾向2:「更新すれば終わり」ではない事件
Rank Math SEO PRO の件では、10月15日20:02〜16日07:12(UTC)の間に配布された 3.0.123 の一部が改ざんされていました。
この版を有効にしていた場合、修正版に更新しても、すでに埋め込まれたバックドアは消えません(10月20日のニュースまとめ)。無料版(WordPress.org 配布)は対象外です。
また、駆除しても別の場所から自分を復元する「SC」と呼ばれるバックドアも、Sucuri によって報告されました(10月3日のニュースまとめ)。
乗っ取りが疑われるときは、症状チェックリストと復旧手順も参考にしてください。
傾向3:WordPress の外側(PHP 本体)
10月21日には PHP 本体の重大な脆弱性の修正版が公開されました。
WordPress やプラグインの更新では直らず、サーバーの PHP を新しくする必要があります。
共有レンタルサーバーでは事業者が対応していることが多いですが、PHP 8.1 以前には公式の修正が出ないため、版上げの検討をおすすめします(10月22日のニュースまとめ)。
サイト運営者がいま確認すべきこと
- WordPress 本体が 7.1.3(または利用中の系列の最新のセキュリティリリース)か
- 上の表のプラグインを使っている場合、修正版以降か(Anton Extensions は修正版の公表がないため停止を検討)
- Rank Math SEO PRO を使っている場合、該当する時間帯に 3.0.123 を入れていないか
- サーバーの PHP が修正版以降か
wp-content/uploads/に見覚えのない PHP ファイルがないか
Hikosachi の 10月の対応
- 3.4.0(10月14日):お使いのプラグイン・テーマを公開済みの脆弱性データベースと照合し、該当があればメールとマイページでお知らせする「脆弱性のお知らせ」を追加(お知らせ)
- 3.5.0(10月24日):管理画面とログイン画面を日本国内からだけに制限できる「国の制限」を追加(お知らせ)
- 3.3.0(10月1日)から、ログインしていない人による PHP ファイルのアップロードなど、攻撃の型での遮断を行っています
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- WordPressセキュリティニュースまとめ(2026年10月20日)
- WordPressセキュリティニュースまとめ(2026年10月22日)
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